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弁護士事務所に応接室は必要ない?

ドラマなどで弁護士事務所で弁護士と依頼人が相談するシーンでは、革張りのソファの応接セットに座ってするというのが見慣れた光景だと思います。

しかし、実際の弁護士事務所では、この応接室は評判が悪かったりします。

「顧客からすれば豪華な応接室で接客してもらう方が、弁護士事務所の信頼も得やすいし、依頼率も上がるのでは?」と思ってしまいがちです。

ですが、一般の会社で見られる応接セットは、「もてなす」という点ではすぐれていますが、弁護士業務で行われる「打ち合わせ」という面では使いづらいからです。

例えば、依頼主とともに、依頼主の訴訟相手と相手の弁護士を交えて話し合いをする際に、最低でも4席が必要になりますが、関係者が多くなれば6席8席でも足りないと言うことが往々にしてあります。

また、書類を広げてみたり、署名押印をしてもらうといった作業では、応接セットの机では狭すぎるだけでなく、低い位置にあるため見づらい・書きづらいと言った欠点もあります。

高齢の依頼者の中には、低すぎるソファは立ったり座ったりしづらく、座っている間もひざに負担があるため好まれない方もいます。

そのため、応接室のタイプではなく、会議室のようなタイプにしている弁護士事務所が増えており、弁護士協会も独立起業の際のマニュアルで、応接セットよりも会議室のセットの方を推奨しているほどで、「弁護士事務所に応接セット」と言うのはある種、時代遅れになりつつあると言えます。

最近では、会議用テーブルなどを事務用品機器店からリースするのではなく、イケアやニトリと言った低価格の家具店やインターネットなどで、安価で見栄えのするものを購入する方が、新品であるだけでなく費用対効果も高いと言うことで、若年層の弁護士の開業では広がりつつあります。

弁護士事務所に応接セットを揃えているのならば、思い切って会議用テーブルやいすに変えた方が、依頼主などとの打ち合わせがしやすくなり、仕事の効率も上がるかもしれませんね。