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弁護士事務所のランニングコストはいかほど?

これから弁護士事務所を立ち上げようとする弁護士にとって、独立資金がどれほどかかるのかというのは、気になるところだと思います。

家賃の高い好立地のビルに弁護士事務所を借りて、高額な家具をとり揃えたりすれば、いくらでもお金はかかることになります。

しかし、それよりも重要なのが毎月のランニングコストになります。

弁護士事務所の初期費用が1000万円かかっても、ランニングコストが月50万円で済めば、初期費用500万円・ランニングコストが月100万円の弁護士事務所と比べて10カ月でペイできて、それ以降は安くなることになります。

弁護士事務所のランニングコストは、弁護士1人・事務所1人で最低60万円かかると言われています。

弁護士事務所の賃料が20万円、事務員の人件費が20万円、事務用品費や交通費・通信費などのもろもろで20万円で、合計60万円となります。

地方なので賃料がもっと安くなる、妻が事務員をしているので事務員の費用が掛からないと言った弁護士事務所もあるかもしれませんが、実際には月60万円で収まらず、月100万円前後かかっているところが多いようです。

弁護士事務所での勤務経験が浅かったり、それこそ弁護士になって即独立と言った変わり種の弁護士などは、弁護士報酬の額はそれなりに理解していても、弁護士事務所を維持するための費用がどれほど掛かるか想像できず、経営者となって初めてどればけの経費がかかるものか気付くと言ったパターンが多いです。

「開業資金にほとんど使ってしまい手持ちには300万円ほどしかないが、1年以内に黒字になれば何とかなる」という考えは非常に危険です。

なぜなら、ランニングコストの月60万円は弁護士事務所の維持費だけで、弁護士自身の給与が含まれていないからです。

弁護士自身の生活費が20万円かかるとすると毎月80万円かかるだけですから、もし弁護士事務所の経営がうまくいかなければ、4ヶ月も経たず弁護士事務所の資金は底をつくことになります。

弁護士事務所の開業を考えているのであれば、開業資金よりもランニングコストを重視して考えた方が良いですね。