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クラウドはバックアップとして使えるのか?

外出先で、「あれ?書類がない。弁護士事務所に忘れたかな?パソコンの中にデータはあるんだけど。」と言うことはないでしょうか?

最近のオフィスソフトでは、作成した文書をクラウドに保存できることも出来るものもあるため、外出先でもパソコンやスマホがあればダウンロードすることができます。

そのため、普段はパソコンにファイルを保存しているが、パソコンが故障した時のためのバックアップ用にクラウドを使用している人もいます。

そもそも、クラウドとは正式名は「クラウドサービス」で、「雲」を意味する「cloud」から来ています。

クラウドサービスを簡単に説明すると、ネット上のサーバーのデータをパソコンやスマホなどでやり取りする行為です。

身近な所では、メールもメールサーバーにあるメールデータをパソコンやスマホでやり取りするため、クラウドに当たります。

また、インターネットもインターネットのデータ自体はサーバーにあり、パソコンにダウンロードされて見ることができているので、これもクラウドです。

そのため、弁護士事務所内で書類を共有する際にクラウドを使用すれば、ネット回線がありパスワードさえわかれば、すぐに共用することができますし、自宅で作業する際にも簡単にファイルを使うことができます。

こう見ると、「弁護士事務所のファイルは全部クラウドに保管しておけば、作業効率も上がるし、バックアップにも使えるし、いいことづくめなのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、クラウドにもデメリットがあります。
1つは容量が決まっていることが多く、バックアップなどでデータ量が膨大である場合には収まりきらないことがあります。

2つ目は、ネット回線が接続されていないところでは使用できない点です。
「出張先でちょっとデータの訂正をしたいと思ったけど、Wi-Fiが繋がらない」といった場合には大変困ります。

3つ目は、ネット接続できるというと言うことは、逆にパスワードさえわかれば誰にでも接続できるため、セキュリティの点でデータの漏えいの危険性があることです。
弁護士事務所の書類は個人情報や守秘情報が含まれていることも多いので、クラウドの使用には不向きといえます。

バックアップにはセキュリティ性の高い社内サーバーに保存し、クラウドは一時的な利用に止めておくほうがよいかもしれません。