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弁護士事務所のセミナー

一昔前の弁護士事務所が行うセミナーと言うと、市民団体や行政機関などの要請で、弁護士が会場に出向いて行うのが普通でした。

しかし、現在では弁護士事務所自体が主催するセミナーが多くなっており、大手の弁護士事務所では、自身の弁護士事務所内にセミナーのための会場を持ち、定期的にセミナーを行っています。

弁護士事務所自身がセミナーを行う利点としては、セミナーの参加費による収入が挙げられます。

1時間5千円ほどのセミナーであっても、参加者が10人いれば5万円、20人ならば10万円となるのですから、集客の見込みがあり会場費が安価か無料であれば、準備を含めても十分ペイできるからです。

また、連続して同一テーマで違う内容のセミナーであればリピーターも期待でき、同じ内容であっても一定期間を開けて開催すれば新たな顧客が来る可能性があるため、一度セミナーのための書類を準備すれば、法令の改正部分を手直しするだけで使いまわしが出来る利点があります。

それ以上の利点が、セミナーの参加者から依頼人が発生しやすい点です。

例えば、相続に関するセミナーの参加者は、相続問題を抱えていて興味を持っているから参加するため、顧客となりやすいと言えます。

しかも、有料のセミナーであればある程度経済的に余裕がある人や、相続問題に対して真剣に考えている人が多いため、無料相談に来る相談者よりも、より依頼をしてもらえる確率が上がります。

とはいえ、個人の弁護士事務所では定期的な開催が厳しいので、数人の弁護士が集まり持ち回りでしているところもあります。
このような場合には、相続や離婚問題など専門分野があまりかぶらない弁護士同士でする方が、お互いのセミナー時に専門分野外の依頼人が出た場合には紹介しあえる利点があるといえます。

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