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離婚問題専門の弁護士事務所は斜陽なのか?

離婚問題専門を謳う弁護士事務所は少なくなく、中には「女性弁護士による、女性からの離婚問題のみ」に特化した弁護士事務所まであります。

離婚率の上昇や、一般人でも離婚時の不倫に対する慰謝料や養育費・財産分与に対する知識を得る機会が多くなったため、「離婚をする際には、弁護士に相談する」と言うのがスタンダードとなっています。

そのため、「離婚問題を取り扱っている弁護士事務所は、安定して経営しているのかな?」と、思う方もいるかもしれませんが、実情は少し違うようです。

司法試験の改正により弁護士が増えたため、単純に弁護士数で頭割りをすれば、一人あたりの依頼数が減ることになりますので、弁護士事務所同士が依頼の取り合いとなります。

そして何より、離婚件数が減っていることが大きな原因になっています。

「え?バツ1やバツ2とか、離婚が珍しくなくなっているのに、減っているわけない。」と思われるかもしれません。

確かに離婚率は上がっているのですが、離婚件数自体は減っています。

晩婚化で結婚件数が減っていることが原因の一つで、さらには景気の悪さから離婚後に経済的な不安がある妻が離婚をあきらめるケースが多く、近年の離婚件数は減少傾向にあります。

しかも、離婚調停や訴訟の知識を一般人も広く持つことになったので、弁護士報酬を十分に支払える優良な依頼人から、貯金どころか夫婦そろって借金だらけで弁護士が介入したとしても到底報酬が支払ってもらえない依頼人まで、今まで以上に依頼人の質が幅広くなることが考えられます。

離婚問題を専門に長年経営してきた弁護士事務所も例外ではなく、新たに離婚問題専門の弁護士事務所を設立するところはさらに厳しい状況になるのではないかと予想されます。

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