弁護士事務所の譲渡問題
法律事務所向けシステムThemis開発担当の田原です、お世話になっております
弁護士事務所も経営者である父が高齢のために、息子に事務所を譲ることがあります。
他にも、経営者が勇退されるにあたり従業員の方が経営権を譲渡してもらったり、先輩の弁護士が地元にUターンするなどで弁護士事務所を閉所するので、後輩弁護士が居抜きのような形で譲り受けると言ったケースもあります。
譲り受ける弁護士側としては、弁護士事務所の一式がそろっているため、新規に弁護士事務所を開設するよりも経費が掛からない利点があります。
他にも、看板をそのまま使える場合には、知名度とともに以前からの顧客を引き継げますし、ベテランの事務員はそのまま勤続してもらえるなどの、得となる事も多くあります。
また、譲る側の弁護士としても、今までの顧客のアフターフォローを任せることができ、普通に閉所するよりも廃棄処理費がかからなかったり、譲渡に当たり権利金を受け取ったりできる場合もあると、利点が多くあります。
しかし、弁護士事務所が弁護士法人となっていない場合には、譲渡の場合に意外な所で困ったことが起きることがあります。
その一つが名義の問題です。
弁護士事務所が賃貸の場合、賃借人の名義が弁護士の個人名となっていることが多くあります。
弁護士事務所の譲渡に当たり、賃貸物件のオーナーがOKを出せばいいのですが、賃借人の変更を認めなかったり、新たな賃貸借契約を結び直すのに契約金などを要求されることもあります。
また、事務機器についても注意が必要です。
コピー機などをレンタルしている場合には、名義変更手続きか新たに契約しなおすかしなければいけません。
パソコン関係についても同様で、パソコンも購入してすぐに起動したときにユーザー登録をしているので、名義変更をしなければいけません。
パソコンの中のソフトもユーザー登録がされているため、名義変更をしなければいけないのですが、一部有料ソフトは譲渡が許されていないものもあるので、確認が必要になります。