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弁護士事務所と労働保険

一人もしくは二人の小規模な弁護士事務所の経営者で、「事務所の経営も軌道に乗ってきたし、電話番と雑務をしてくれる事務員をパートで雇おうか?」と考えている方もいらっしゃると思います。

パートの労働条件が週休二日の5時間勤務で時給が800円とすれば、月で大体8万円ほどなので、忙しい弁護士事務所であれば十分な費用対効果があると思います。

ですが、従業員を雇うとなると忘れてならないのが労働保険です。

「パートだから厚生年金や健康保険などは関係ないのでは?」と考えている弁護士事務所経営者の方も多いと思いますが、半分正解で半分不正解です。

厚生年金や健康保険などの社会保険はパート勤務であれば、給与の面からほぼ無縁なのですが、労災保険や雇用保険など労働保険と呼ばれる種類のものは、従業員が一人だけでパートであっても加入が義務付けられています。

雇用保険は、週20時間以上で31日以上継続して雇用するのであれば、パートとはいえ加入しなければいけません。

労災保険の方はもっと厳しく、日雇いであっても加入しなければいけないため、1日だけのお手伝いのようなものであっても、厳密にいうと加入しなければいけません。

とはいえ、雇用保険も労災保険も保険料は少額なのでさほどの負担ではないのですが、手続きが面倒と言えます。

そのため、労働保険の適用外となる同居の家族を従業員としたり、派遣社員を雇う方法をとったりする弁護士事務所もあります。

しかし、優秀な人材を雇用しようと思うと、やはり労働保険だけでなく社会保障が充実している方が求人が集まりやすく、長く勤続してもらいやすいため、有給休暇なども含めたそういった制度を充実させることも考えた方がいいかもしれません。

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