弁護士事務所の依頼率を上げる!?
法律事務所システムソフトThemisの開発リーダーの田原と申します。
弁護士に相談と言うと、素人は「弁護士に相談したらほとんど依頼する。」と思ってしまいますが、実情はちょっと違うようです。
ある調査機関が弁護士事務所にアンケートしたところ、相談から依頼に結び付いたのは3割ほどなのだそうです。
相談の内容によっても依頼率が違い、過払い請求は7割を超えるのですが、相続問題、離婚問題、借金問題と言う順に依頼率は下がっていき、特に相談者が経済的に余裕の少ない借金問題では、「相談されたけれども、弁護士でもどうしようもないし、成功報酬の回収も期待できそうにない。」と、依頼に結び付かないことも往々にしてあります。
昔ならば、「弁護士に相談する」となると、親せきや親しい知人から紹介してもらった弁護士事務所に行くことが多かったのですが、今はインターネットで口コミなどを確認してから相談する相談者が増えてきました。
しかも、相見積ではないですが、複数の弁護士事務所に一度に相談をする相談者もおり、相談の時点でがっちり相談者のハートをつかんでおかなければ、「一度考えてからお返事します。」と言われて逃げられてしまい、ほかの弁護士事務所に相談者を取られてしまうことになります。
ただ単に成功報酬が安ければ依頼率が上がると言うものでもなく、人柄・信頼性・依頼の成功率をトータルして考える相談者が多いので、やはり相談時に信頼を勝ち取る必要があると言えます。
どちらかと言うと弁護士としての仕事ではなく、精神科医やカウンセラーと言った仕事に近いかもしれません。
実際、ある弁護士事務所では、一般人の月一回の相談を依頼として引き受けています。
内容は法律関係の問題よりも、世間話であったり、ちょっとした家庭内の問題であったりするのですが、依頼者からすれば「弁護士さんがいるので何かあれば相談できる。」と安心感が持てますし、弁護士事務所の方は「月1回の1時間ほどの面談で5万円の報酬なので率がいいし、10人も固定の客がいれば月50万円は確保できる。」と、ウィンウィンな関係なのだそうです。