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顧客にはYESとNOで話をさせて

弁護士事務所に相談に来る人の大半は、弁護士事務所に来るのは生まれて初めてという人たちです。

そのため、顧客に対する弁護士の一番目の関門が、顧客から話を聞くと言うことなのですが、なかなかうまくいかないこともあると思います。

顧客と話がうまくできないパターンは

1 顧客が弁護士事務所に来るのは初めてで、緊張している
2 口下手で話をすること自体が苦手
3 相談することに決心がついていない
4 顧客が一方的に話をするが、話題があちらこちらにすぐ変わり、要領を得ない

というのがパターンだと思います。

会話の秘訣は「聞き上手になる事」とよく言われますが、弁護士の仕事と言う性質上、話を聞くことも大事ですが、話を聞いてもらうことも大事だと言えます。

そのため、会話のイニシアチブは弁護士が握らないといけないのですが、話のとっかかりが重要となります。

よく、弁護士物のドラマなんかでは、「今日はどんなご相談でいらっしゃったんですか?」と弁護士が相談者に聞くシーンを見かけますが、あれは無難ではありますが、相談者によってはなかなか話を出来ないことがあります。

もし、顧客が話をしづらそうであったり、あいまいな返事が多いのであれば、YES・NOの返事がしやすい質問をする方がいいです。

「家族関係の問題ですか?」「はい」
「お父様とのことですか?」「いいえ」
「では奥さんとのことですか?」「はい」
「金銭関係ですか?」「それも関係があるのですが…」
「失礼ですが、不倫が関係していますか?」「はい」
と、弁護士が自ら問題を絞り込んでいく方法です。

一見遠回りをしているように見えますが、受け身がちな相談者に対してはYES・NOだけで返事ができる質問は答えやすく、心理学でもそちらの方が答える側の心理的な負担が少なく、話がしやすくなる効用があることがわかっています。

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